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VACサイゴンスタッフコラム

2025/09/15 VACサイゴンスタッフコラム

紫色は本当に存在するのか、それとも脳が作り出した産物にすぎないのか?

筆者:Pham Thi Kieu Chinh



私たちが見ている色は、すべて光から生まれます。太陽の光にはいろいろな波長が含まれていますが、その中の少し(約0.0035%)だけが可視光です。この光には赤から青紫までの色が含まれています。人間の目には3つの錐体細胞があり、赤、緑、青の光に反応します。光が目に入ると、これらの細胞が信号を脳に送り、脳がそれをもとに色を作り出します。
紫色は特別です。紫には単一の波長としては存在しません。赤と青は光のスペクトルの両端にありますが、両方の信号が同時に出ると、脳がそれを混ぜて紫を感じます。だから紫やマゼンタは「非スペクトル色」と呼ばれます。
紫色は波長として存在しないのに、文化では特別な意味を持っています。古代のフェニキア人は貝から「帝王紫」という染料を作り、貴族だけが使えました。現代でも紫は権力や富、神秘、魔法と関係しています。ペンシルベニア大学の研究者Zab Johnsonは、「紫色は単一の波長としては自然に存在しないからこそ、人間が作り出すことで価値が高まる」と言っています。
このように、紫色は単一の波長としては存在しません。しかし、それは人間の脳が世界をどう解釈するかを示すよい例であり、紫色を特別で魅力的な色にしています。