筆者：ゲン・トゥ・チャン
ホーチミン市の老舗人気バインミー店「バインミーフインホア」が、1個あたり100万ドン近い高価格にもかかわらず、国内外で熱狂的な支持を受けている。
このバインミーは、豚肉のロール、ハム、パテ、コールドカット、バターなど10種類以上の具材をふんだんに使われる。店頭価格は75,000ドン以上と、通常のパンの3〜5倍だが、その味と品質に惹かれ、多くの人が購入している。
近年では、ホーチミン市からハノイ、ハイフォン、ファンティエット、ニャチャン、タイニン省など全国各地、さらには米国やマレーシアなど海外にも手渡しされている。配送は真空パックや発泡スチロール箱、ドライアイスを用われ、冷蔵で4〜5日、冷凍で最大1か月保存が可能だ。
アメリカでは、カリフォルニアに住むベトナム人向けに200個が手持ちで輸送され、1個あたり19ドル（約50万ドン）で販売され、マレーシアでは30リンギット（約16万ドン）で販売されている。
ホーチミン市からバインミーを仕入れ、ハノイなどへ発送する物流業者のファン・アン氏は、「週末にホーチミンへ飛んで、1個の仕入れは75,000ドン、送料が85,000ドンで、合計160,000ドン。利益は1個あたり10,000ドンほどですが、大量に扱えば十分な収益になります」と語る。同氏によると、品質だけでなく、SNSでの紹介や口コミによる宣伝効果も人気の要因だ。「一度食べた人が他の人に勧めたり、話題を聞いて食べたくなる人も多いです」と言われる。
バインミーフインホアは、ベトナムの人々にとって「特産品」や「手土産」としての価値が高まっており、単なる食べ物ではなく、海外のベトナム人コミュニティにとっては郷愁を呼び起こす「文化的な贈り物」としての役割を果たしている。
現代の消費者が体験や個性を重視する中で、フインホアのバインミーがここまで支持されている背景には、「ベトナムの味」としての誇りと、故郷への想いが込められているのかもしれない。
住所：26 Lê Thị Riêng, Phường Phạm Ngũ Lão, Quận 1, Hồ Chí Minh